ヤンマーの農機具はフェラーリのようにカッコ良くなる!?
ヤンマーはフェラーリになれるか 「かっこいい」ブランド大作戦
農業機械大手のヤンマーは4月に3人の著名クリエーターを起用し、ブランド向上に本腰を入れた。ブランド戦略の総合プロデューサーはアートディレクターの佐藤可士和氏。
農業機械や船舶など製品のデザインにかかわるのは高級スポーツカー・フェラーリを手がけた奥山清行氏。さらにファッションデザイナーの滝沢直己氏が加わる。
各界クリエーターとの協業で、あらゆる面から「かっこいい」ヤンマーを目指すというが、作戦の成否はいかに。
「いまだに『農機具メーカーのヤンマー』と紹介される。本当は建設機械、船舶など、いろいろやっているけれど、あまり知られていないんです」。あるヤンマー社員はそう悩みを打ち明ける。たしかに、ヤンマーで思いつくのは同社オリジナルキャラクター「ヤン坊マー坊」や、いわゆる赤トラ(赤いトラクター)。それ以外のイメージはなかなか浮かばない。
ヤンマーは、農機以外に、建設機械やプレジャーボート、コージェネレーション(熱電併給)システムなど幅広い事業を手がけている。ヨット用のエンジンでは世界トップ級のシェアを誇る。しかし、こうした事業は知名度の点でぱっとしない。前出の社員は「保守的なイメージが強いようです」と言い、「めざすのは先進的かつ革新的なイメージ」と話す。
ヤンマーが旧来のイメージから脱却しようと白羽の矢を立てたのが、3人の著名クリエーター。いずれも実力派だ。フェラーリを手掛け、世界的なカーデザイナーとして名高い奥山氏は4月、同社の取締役に就任した。最近の仕事で有名なのは、3月に運行を開始した秋田新幹線「スーパーこまち」のデザインだ。印象的な赤色が使われ、斬新な外装は話題を集めた。
7月には、奥山氏がデザインにかかわった農機や船舶がマスコミ向けに発表される予定。奥山氏のこれまでの作品歴もあり、「既存のイメージを覆す」(ヤンマー広報)と、なにやら期待をかきたててくれる。目指すのは、単に使うだけでなく「所有する喜びを感じながらも快適に作業できる機械」(同)という。
着る物からかっこよさをプロデュースするのは、元「イッセイミヤケ」のデザイナー、滝沢直己氏。クルージング用のマリンウエアや農作業着をデザインする。滝沢氏は写真家の森山大道氏など他分野のクリエーターとのコラボレーションでも有名。フランクフルトバレエ団のコスチュームのデザインなど、海外での活躍も注目を集めている。
それだけに、機能性だけでなく、デザイン性も追求するという滝沢氏デザインのウエアは注目度満点。奥山氏の農機やプレジャーボートと同じ7月に披露される予定だ。農機に、ウエアにと、まさにブランド大作戦がスタートするが、とばっちりを受ける“著名人”もいる。「世界的なブランドイメージを統一させるため、ヤン坊マー坊の出場機会は減らします」(佐藤氏)
天気予報の番組でおなじみのヤン坊マー坊。ヤンマーのオリジナルキャラクターは企業のブランド力向上のため、かわいいキャラクターとして長年子供からも愛されてきた。しかし、ヤン坊マー坊は日本国内だけのご当地キャラの色合いが強い。このため、しばらく出番を控える。
佐藤氏は、ユニクロの企業ブランドデザインを手掛ける。ユニクロが国内外にオープンする店舗には佐藤氏によるカラフルでポップなデザインが施され、世界ブランドとして浸透しつつある。こうしたブランディングをヤンマーでも展開していく考えだ。
ヤンマーの荒木健・ブランドマネジメント部長は「かっこいウエアを着て、かっこいい農機に乗って、農業がかっこいいイメージになれば、若者の従事者が増えるはず」と期待する。ヤンマーの「かっこいい」イメージは世界に浸透するか。3人のクリエーターによる新しいヤンマーブランドが間もなく発進する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130504-00000503-san-bus_allより




